合同会社臨床運動障害研究会

レポート22 新年会

平成26年2月28日


1月は大使公邸で在ドミニカ日本人相手に新年会、移住している鹿児島出身者からなる鹿児島県人会におよばれ、2月は大使公邸でJICAボランティアに対してのみの食事会が催されました。久しぶりにたくさんの日本食を食することが出来ました。帰国後にいろいろと食べることが楽しみです。

「急性期RH普及活動」も本格的に動き出し、いろいろと忙しく活動しています。

急性期RH普及活動として、まず啓発ポスターを作りました。受傷後やope後から一般的な経過時期によっての症状やRHについて記載しました。当初はポスターと一緒に配布用パンフレットも制作する予定だったんです。でも「青少年活動」の同期隊員と話している中で「パンフレットって結果、ゴミになるんだよね」という意見が出ました。確かに、ゴミのポイ捨てにより排水口を塞いで雨が降ると道が氾濫します。制作するにしても必要最低限の枚数って判らないですし、JICAボランティアの一方ではゴミ問題について活動し、もう一方ではゴミを作るって矛盾してるなと思い、パンフレットは止め、その分をしっかりした素材でポスターを作ることにしました。

この啓発ポスターをドミニカ共和国に約30あるADR支部に貼るのが、まず1つの目標です。これについては配属先Directorから快諾を得ました。貼るだけではなく、同時にセラピストに対してプレゼンをおこない理解を深めてもらう必要もあります。しかし、先日も記載しましたが、RHに来た時にはすでに遅い人が大半なんですね。それにドミニカ共和国には識字力が低い人がたくさんいます。そのため啓発ポスターをしっかり読めるという人は多くはないと思っています。でもRHに来た人がセラピストから聞いた話を、家族や友人が同じ状態になる前に話してくれるのではないかと期待しています。

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そして、ADR支部は半分程が病院に隣接しているか、同敷地内に建てられていることを知りました。そのため、何とか整形Dr.に説明し理解を得て病院にポスターを貼ってもらい、Dr.から直接ptに対して急性期RHを説明してRHを促してもらうといった協力を得られることが、もう1つだと思いました。日本でもそうですが、ptにとってDr.からの言葉って重みがあります。私は今回の啓発活動において、この後者が重要であると思っています。これが通常のことになれば、ptが言っている「知らなかった」ってことは無くなるはずです。

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 配属先課長の許可も得、今月から週1日、ポスターを持って支部訪問を始めています。支部訪問に当たっては、同僚が1人同伴してくれ、支部所属セラピストに対してプレゼンを行ってくれています。支部を訪れると、私の配属先に学生として実習に来ていたスタッフが何人か在籍していました。彼らは僕のことを知っているため、すすんでプレゼンに参加してくれ、プレゼン後の意見交換も活発です。同僚もプレゼンの度に話が上手くなり、いろんな質問に対して僕に尋ねることなく答えています。同僚の認識が向上していることが解り、僕もうれしくなる時です。いくつかの支部から「じゃあ、リハビリ期間が短くてすむから、患者さんはお金も時間も少なくてすむよね」という意見が出ました。まさに私が狙っているところ。リハビリ費用はいくぶん保険でカバー出来る部分もあるのですが、現状では患者さんは仕事復帰まで到底難しい状態です。「仕事が出来なくなる→貧困層が増える→犯罪が増える?」といった悪循環になっていると思います。

いろいろな支部を回り、多くの出会いもあり、そういった部分にも目を向けられるセラピストがいることを知り、非常にうれしく思っています。