合同会社臨床運動障害研究会

レポート24 未来を信じて。

平成26年4月30日


今月はSemana Santaという日本で言うところのG.W.のような休みがありました。ドミニカ共和国で迎える最後のSemana Santaは天気も良く、ボランティア仲間と海で過ごすことが出来ました。

 

今までは希望者のみの参加であった勉強会ですが、実習に来ている学生達が参加したいと訴え、先月初めCPから時間をしっかり作るからセラピスト全員に向けての勉強会にして欲しいと言われました。これも当初から提案してたんですけどね。時間がかかりましたが、なんとかこういった形までもってくることが出来ました。今月も第一金曜日に勉強会を実施しましたが、午前で実習終了の学生も任意で残ってくれ、また実習がないのにわざわざ来てくれる学生もいて勉強会に参加してくれました。こういった状況の変化に、頑張ってやり続けてきてよかったぁっとホントにうれしく感じます。

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週1回の支部訪問も継続して行っています。
最近はJICA専門家の方々のご協力のおかげで、北部の都市San Francisco de Macorísの病院でDr.やNs.に対してプレゼンさせていただく機会を得ました。整形Dr.も参加してもらえ、現状訴え、協力依頼をすることが出来ました。また、保健省管轄の東北地域病院長会議にも参加させていただき、プレゼンを行い現状訴えと協力依頼を行いました。病院長会議なので、様々な専門のDr.が参加しており、整形出身院長も参加していました。プレゼン後の質疑応答は何故かその院長が進んで答えてくれていました。またある院長からは「もっとRHと関係を築いていくべきだ」との意見も出ました。しかし前述した勉強会同様、ドミニカ人は行動に移るまでがすごく時間がかかりますが、プレゼンさせてもらったことで少しでも認識を変えるキッカケになればと思います。

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ある支部ではプレゼン後に支部長が、「もっと広める必要があるよ。今からこの事をラジオで流してもらいましょう」と提案し、そのままラジオ局に連れていかれラジオデビューを果たしました。オンエア中に支部長の携帯が鳴り、その電話に応答するハプニング付でしたが、僕もいろいろとイイ経験をさせてもらっています。

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地方では上記のようにいろいろと普及活動出来ている一方、私の配属されている首都では、プレゼンをさせてもらう場を探しているのですが、なかなか進んでいないのが現状です。配属先では昨年末から入院設備が整い、opeがおこなわれるようになりました。配属先の整形Dr.部長と話をし、配属先に在籍しているDr.相手にプレゼンさせていただけないかと相談しましたが、こちらもまだ行えていません。いろんなシガラミがあるようですが、なんとか手を変え品を変えて探っています。

ドミニカ共和国第2の都市、Santiago支部でプレゼンした際、Santiagoの若いDr.が早期RHを推奨して行っているとの話を聞きました。年配のDr.だと考えが凝り固まりすぎて、認識を変えるのは難しいかもしれません。しかし、若いDr.達が先進国のイイ所を取り込み実践していってもらえれば、ドミニカ共和国の医療の未来も明るいものとなると信じています。

当初の「急性期RH普及活動」の目標は、普及活動後に再調査をして、以前おこなった調査とどれだけ変化があったのか見比べるまでやりたかったんですが、前述通り首都での普及活動が思うようにいっていません。僕の任期もあとわずかになってきているため、在任中に「急性期RH普及活動」がどのくらいの変化をもたらせたのか等の結果や明確なGoalに到達することは難しいと思います。しかし、Dr.だけでなくドミニカ共和国民全体の認識が少しずつでも変わっていってくれればと願い、継続して活動していこうと思っています。